もっと詳しく知りたいコーナー
皆さんが日頃、レコード会社の仕事や音楽の著作権などに関して疑問に思っていることについてお答えします。ポイントだけを説明していますので、さらに詳しく知りたい方は、音楽の仕事や著作権に関する本がたくさん出版されていますので、それらをあわせて読まれることをおすすめします!!
レコード会社のしくみについて
企画から販売までにどのくらいの時間とお金と人員が必要なのですか?
新人からビッグアーティストまで、いろいろなタイプのアーティストがいて、しかもシングル、アルバムごとにその制作に要する費用が異なるため、ひとつの答えを出すことはできません。ちなみに、アルバム制作に要する期間は平均して約6ヶ月、たくさんのスタッフが関わっています。
いままでに一番売れたCDとその枚数について教えてください。
邦楽では、ドリームズ・カム・トゥルー(当時ソニーミュージックグループ所属)の「The Swinging Star」(1992年11月14日発売)、
洋楽では、マライア・キャリー(当時ソニーミュージックグループの洋楽部門より発売)の「The Ones」(1998年11月18日発売)がいずれも300万枚を超えるセールスを記録しています。
「The Swinging Star」
「The Ones」

CDの販売代金はどのようにして権利者に分けられるのですか?
CDの販売代金の中から、作詞・作曲家などのクリエイター*1とアーティストに対して、レコード会社との間であらかじめ定められた割合*2の金額が支払われています。CDが適正な価格で販売されることで、「音楽の創造のサイクル」が支えられています。

*1 作詞家・作曲家に対しては、レコード会社から社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)を通じて支払われています。
*2 割合については、当事者間での契約事項のため公開していません。
著作権法について
どのようなルールがあるのですか?
レコード会社には、著作権法により「著作隣接権」という権利が与えられています。
作詞家・作曲家には「著作権」が与えられていますが、作詞家・作曲家の創った楽曲を皆さんに届けるために、歌を歌ったり、演奏をするアーティストやミュージシャン、そしてその演奏をレコード(CD)として発売するレコード会社は、創造性の高い活動を行っていることを認められて、「著作権」に隣り合う権利として「著作隣接権」が与えられています。
「著作隣接権」の中にはこんな権利があります。
複製権…無断でコピー(複製)されない権利。
送信可能化権…無断でネットワーク上にアップロード(CDなどからコピーした音楽データをパソコンやサーバーにあげて、他人の要求に応じて自動的に送信できる状態におくこと)されない権利。
貸与権…無断でレンタルされない権利。
複製権…無断でコピー(複製)されない権利。
※レコード会社はCDの発売から1年間、レンタルを禁止もしくは許諾する権利を有することになります。但し、いまは日本レコード協会と日本コンパクト・ディスク・ビデオレンタル商業組合との取り決めで、邦楽CDのアルバムについては最長3週間、シングルについては最長3日間の禁止期間が設定されています。洋楽CDは規定通り1年間。

上記のほかにも、「譲渡権」「私的録音・録画に係わる補償金を受ける権利」「商業用レコードの二次使用料を受ける権利」「商業用レコードの貸与に係わる報酬を受ける権利」があります。
なお、違法行為に対しては、「5年以下の懲役又は500万円以下の罰金」ほかの厳しい罰則が規程されています。

買ったCDを人に貸したり、そのCDを昼休みに学校でかけたり文化祭でかけることはできますか?
買ったCDを人に貸してあげることはできます。
でも、人に頼まれてMDやCD-Rにコピーをしてあげることはできません。
買ったCDを授業の一環として、昼休みや文化祭の時に校内放送でかけることはできます。

学校で音楽を使う時に注意すべき事項は、社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)のホームページ内にある“ジャスラックパーク”( http://www.jasrac.or.jp/park/inschool/)に詳しく紹介されています。一度見てください。

ジャスラックパーク
個人の作るアーティストのファンサイト上にジャケット写真や歌詞を紹介しても良いのですか?
CDのジャケットは一般的にレコード会社の著作物、そして、歌詞は作詞家の著作物です。たとえアーティストのファンサイトであったとしても無断で使用することはできません。そもそもジャケット写真の使用はCDの宣伝目的のために限定されていますので、原則としてソニーミュージックでは個人の作るファンサイトへのジャケット写真の使用は認めていません。
どの範囲までが私的なコピーにあたるのですか?
著作権法には「個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用することを目的とするときは、その使用する者が複製することができる」と定められています。自分で楽しむ範囲であれば、CDをコピー(複製)することはできます。
家庭内その他これに準ずる限られた範囲内とありますから、友達やバンド仲間のためにコピーすることはできないと考えられます。
著作権侵害の具体的事例を教えてください。
ソニーミュージックでは、アーティストのビデオクリップ映像を音楽専門チャンネルから無断でCD−Rにコピーしたいわゆる"海賊版ディスク"を、ネットオークションを通じて販売していた男性を著作権侵害行為に当たるものとして告訴したことがあります。(裁判所は罰金20万円の略式命令を下しました。詳しくは→ http://www.sme.co.jp/sme/pressrelease/20031021.html)
また、ファイル交換ソフトを利用してインターネット上で音楽ファイルを不正にアップロード(公開)しているユーザーに対して損害賠償請求等を行うために、氏名等の開示を求める請求を、当該送信のためのインターネットへの接続を提供するプロバイダに対して実施しています。今後も、著作権侵害行為に対しては、日本レコード協会などとも連携をとりながら、法的措置を含むあらゆる手段・方法により厳しい姿勢で対応していくつもりです。
実際に何人くらいの人が不正なコピーをしていて、レコード会社はそれによってどのくらいの被害が出ているのですか?
不正なコピーの実態をつかむことが難しいので、具体的な被害やその金額を算定することも困難です。直接不正なコピーにつながるとは断定できませんが、以下のような調査が実施されてていますので、参考にしてください。
(社)コンピュータソフトウェア著作権協会(2006年6月実施)
「ファイル交換ソフト」の利用実態調査から
ファイル交換ソフトを「現在利用」している人は、国内のインターネットユーザーの3.5%、「過去利用者」の8.6%を加えた「利用経験者」は12.0%。ファイル交換ソフトで一番多く交換されているものは「音楽関連」。
詳しくは→ http://www.riaj.or.jp/report/file_exc/2006.html

(社)日本レコード協会(2004年6月14日〜7月3日実施)
「音楽コンテンツ個人録音及びそれに関わるCD-R等の利用実態調査」から
コピーのための音源としては、新品CD34%のほかに、レンタルCD40%、友人・知人に借りたCD25%となっている。(複数回答)
CD-R録音経験者で過去半年間に友人・知人にCD-Rで音楽を録音してあげた経験者は45%。平均4.6枚と高い割合にあり、友人・知人用の録音枚数は半年間で4,000万枚と推計される。
CD-Rコピーを利用し始めてから音楽CD購入が減ったという人は26%。増えた人(18%)を上回っている。
音楽CDのCD-R/RWコピーは年間で約2億36百万枚と推計され、国内で一般に流通するCD-R/RWの約48%が音楽コピーの目的で使用されていると推計される。など。
詳しくは→ http://www.riaj.or.jp/report/r_inv/index.html

日本レコード協会
海賊版について
海賊版による最近の被害状況について教えてください。
2005年の世界の海賊版音楽市場は金額で約45億米ドル相当と推定されています。これは毎年増加傾向にあります。数字ではわかりにくいですが、2005年に世界で販売されたCDのうちの3枚に1枚以上が海賊版ということになります。
国際レコード産業連盟では、これに対し各国政府に働きかけて、海賊版取締りに向けた活動を展開しています。日本においても、海外で作られた日本アーティストの海賊版の日本への流入、海外における日本アーティストの海賊版の流通などが問題視されており、日本レコード協会が国際レコード産業連盟と歩調を合わせてその対策に取り組んでいます。
※情報出典…(社)日本レコード協会機関誌「THE RECORD」2006/09号
CDレンタルについて
CDのレンタル料金からどのようにレコード会社やアーティストにお金が分けられるのですか?
アーティストとレコード会社には、「著作隣接権」として「貸与権」…無断でレンタルされない権利が与えられています。それによって、レコード会社はCDの発売から1年間、レンタルを禁止もしくは許諾する権利を有することになります。しかし実態は、日本レコード協会と日本コンパクト・ディスク・ビデオレンタル商業組合との取り決めで、邦楽CDのアルバムについては最長3週間、シングルについては最長3日間の禁止期間が設定されています。洋楽CDは規定通り1年間です。
そのレンタルを認める代わりに、アーティストとレコード会社は使用料・報酬を受け取ることができます。その使用料・報酬は、日本コンパクト・ディスク・ビデオレンタル商業組合から日本レコード協会にまとめて支払われ、そこから各レコード会社へ分配されるしくみになっています。使用料・報酬の金額については、邦楽CDの場合、その価格に応じて一枚あたり85円〜330円と決められています。
レンタルしたCDを“自分で楽しむために”コピーすることはよいのですか?
自分もしくは家庭内(それに準ずる限られた範囲内)で楽しむためであればできます。
ですから、友達やバンド仲間に配るためのコピーはできません。
その他
CDに関しての新しい技術について
1982年にCDが発明され、市場に登場して以来、その音質向上に向けての技術開発は絶え間なく行われてきています。
また、「原音」にきわめて近い録音・再生を実現する“SuperAudioCD”
、 音楽CDとCD-ROMの両方の機能を兼ね備え、CDプレーヤーとパソコンのどちらでも再生可能な“CD EXTRA”
限定Webサイトにアクセスできたり、スクリーンセーバーをダウンロードできたりするサービスを付加した“ConnecteD(コネクテッド)”などのパッケージが開発されています。
なお、ソニーミュージックグループとしては、CDにとどまらず、次世代パッケージについてはその研究をおこたらず、音楽を皆さんのもとに届けるのに最適なパッケージを追求し続けていきます。
なぜ、MDからMDへの録音はできないのですか?
デジタルオーディオ機器では、音楽 CDなどの音声信号をデジタルでやり取りするので、音楽を気軽に劣化の少ない状態でコピーができます。そのため、音楽ソフトの著作権を保護するコピー規制です。それが SCMS(シリアル・コピー・マネジメント・システム)です。
この規制により、デジタル録音したものから、さらに他のデジタルオーディオ機器 (MD など) へのデジタル録音はできません (2 世代目のデジタルコピーの禁止)。 アナログ録音したものは、他のデジタルオーディオ機器へは1 度だけデジタル録音できます。
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