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ココレポ2017.6.20

「SXSW 2017」にて披露されたソニーミュージックの体験型アトラクションをレポート

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ソニーが、米国テキサス州オースティンで3月10日(金)~19日(日)に開催された世界最大のクリエイティブ・ビジネス・フェスティバル 「SXSW(サウスバイサウスウエスト)2017」に参加し、「The WOW Factory」と題して、ソニーの最新技術を活用したプロトタイプや研究開発段階のプロジェクト、ソニーグループのエンタテインメントコンテンツと組み合わせたアトラクション型の展示など、全13プロジェクトを展開しました。
今回はその中から、ソニー・ミュージックエンタテインメントが展開する五感をフルに使った強烈なVRアトラクション「Gold Rush VR」と、ムービングプロジェクター技術と映画を掛け合せた没入型インタラクティブ体験体アトラクション「SPIDER-MAN:HOMECOMING ”CLIMBING EXPERIENCE"の2つの展示をレポートします。


世界に類がない新しいVRを提供

 
「Gold Rush VR」は、VRアトラクション制作会社「Hashilus(ハシラス)」とソニーミュージックグループが共同で開発したもので、ワイヤレスのVRシステムを装着したプレイヤーが協力しながら宝探しゲームを楽しむ内容。担当者のソニー・ミュージックエンタテインメント デジタルコンテンツグループVRチーム チーフプロデューサーの田中茂樹さんに今回の展示に向けて、こだわった点を聞きました。

「SXSWに出展するのだから、世界に類がない新しいVRを提供したいと思い、業務提携しているハシラスさんに新作のVRアトラクションの制作をお願いしました。新しいだけではなく、ビジネスの可能性を感じさせることが必要です。物理的な広さを超えてトロッコで3つのバーチャルな場所に移動するアイデアはコストダウンやオペレーションの効率化を考えた結果です。また、アニメなどのコンテンツとの将来のコラボレーションを予感させることにもこだわりました」

 その狙いは見事に当たり、「連日、VR初心者から経験者まで、国籍年齢問わずに楽しんでいる姿が多数見られました」と田中さん。さらに、海外のメディアの中では、「Gold Rush VR」を「1つの到達点」とまで評価する声も聞かれたそうです。

「このイマーシブな世界につながっていく流れは変わらないと思いましたね。また、ソニーミュージックグループならではのアニメなどのIP(Intellectual Property=知的財産)とのコラボレーションで創る世界観に対する期待を大いに感じました」と語る田中さん

 

 今回の展示での成功を受けて、田中さんは「一般のユーザの立場だけではなく、ベニューやディベロッパーだったりコンテンツホルダーからの期待をグローバルに感じられたのは今後の展開に向けて勇気づけられました」とビジネス面での手ごたえも感じたと話してくれました。

 もちろん、ビジネス面においてはまだまだ課題も多いですが、「引き続きソニーミュージックグループらしいVRエンタテインメントを創作するとともにリカーリングなどビジネスモデルへ1つずつ挑戦していきたいと思います」と話し、その目線はさっそく“その先”へと移っていました。



“do”と“show”の両方で楽しめる新エンタテインメント

 
 次に紹介するのは、スポーツクライミングとソニーの技術を融合した新しい体験型アトラクション「SPIDER-MAN:HOMECOMING ”CLIMBING EXPERIENCE"」。

 これは、Moving Projector(ムービング・プロジェクター)で投映されるスパイダーマンとともに壁を登り、ゴールをめざすゲームです。このゲームを通じて、“上下左右に高速に駆動するプロジェクターで、任意の場所に映像を移動させ、その映像から音声が聞こえる体験”を実現する技術を展示しました。

 本格的なスポーツクライミングに、テクノロジーを使って“映像演出”、“ゲーム演出”をプラスしたもので、実際にゲームにチャレンジしている人はもちろん、スパイダーマンの映像とプレイヤーの姿が組み合わさった様子は、見ている側にとっても楽しいアトラクションでした。

 実際、この展示を担当したソニー・ミュージックエンタテインメント SSR準備室 プロデューサーの石毛克利さんも「体験者が楽しめるという点では自信をもっていましたが、周りで観ている人たちも一緒に楽しみ、盛り上がってくれていたことで、“do”と“show”の両方で通用する可能性も感じました」と手ごたえを語ってくれました。

 この展示でポイントとなるのは、最新技術を使用したプロジェクションマッピングでの演出。ただ映像を投射して見せるだけではなく、スポーツとスパイダーマンを組み合わせ、ゲーム化することで、“do”と“show”の双方に向けた演出を実現し、それによってまったく新しい“スポーツ×エンタテインメント”に仕上っていることでした。

 石毛さんは、「ボルダリングに興味があっても触れる機会がなかった人と、ボルダリング上級者の両方が楽しめるように、公式ルールに近い高度なルートセットをしながら、同時にスパイダーマンという強いIPによってエンタテインメント体験もしてもらいました」と、そのこだわりについても教えてくれました。

「開催期間中に何度もチャレンジにきて、最後にクリアしていった人の喜びようは、エンタテインメントの枠を超えた、新たなスポーツのようで、こだわった点が実現できたと思いました」と石毛さん

 

 また、石毛さんは今後の可能性についても、「今回は8月11日日本公開の映画『スパイダーマン:ホームカミング』のプロモーションの一環ですが、課金での体験や、ワールドカップや日本の公式大会の演出の一部としての可能性が見えてきました」と展望を話してくれました。


 「Gold Rush VR」や「SPIDER-MAN:HOMECOMING ”CLIMBING EXPERIENCE"」の展示で共通するのは、複数のプレイヤーや、それを見ている人たちも一緒に楽しめるという「共感の創造」。

 今年のSXSW全体のテーマの1つとして、『ストーリーテリング』が上げられていたように、近年の傾向としても、単純に同じものを見たり聞いたりするだけではなく、良質なストーリーで世界観へと引き込むところまで、コンテンツを作り込むことが重要なポイントになってきています。

 そういった意味でも、音楽やアニメ事業を展開する総合エンタテインメント企業として、ソニーミュージックグループの提供する “最新技術+良質なストーリー”が備わったコンテンツに、期待が寄せられています。


映画『スパイダーマン:ホームカミング』
8月11日日本公開
http://www.spiderman-movie.jp/


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