プレスリリース
AIによる音源検索機能「Deep12」を搭載 SONY MUSIC PUBLISHING LIBRARY MUSICサイトを開設 AI活用により求めるライブラリーミュージック音源の検索が可能に
株式会社ソニー・ミュージックパブリッシング(本社:東京都港区、代表取締役:見上チャールズ一裕、以下SMP)は、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)が研究開発した世界初となる、人工知能(AI)「Deep12」の類似音源検索機能を備えたSONY MUSIC PUBLISHING LIBRARY MUSICサイトを3月23日より開設しました。
本サイトはSMPが管理する国内外のライブラリーミュージック音源を取り揃えており、20万曲以上の音源から検索可能となります。
ライブラリーミュージック音源はごくわずかな例外を除き市販されていないことから、これまでの楽曲検索では、ジャンルや楽器名など、楽曲にあらかじめ付けられたタグ情報から検索する必要がありました。しかし、「Deep12」の類似音源検索機能では、音源そのものを直接AIが深層学習することで、ユーザーが入力した音源と似た曲を膨大なライブラリーミュージック音源の中から探し出し、類似度順に表示します。また、「Deep12」の音楽解析機能を用いることで、イントロやサビなどの音楽的な構造やコード進行が音源の波形上に表示されるため、ユーザーは視覚的にカタログ内の音源を理解することができます。
さまざまな分野でAIが台頭する中、SMPではソニーCSLのAIを駆使することで、ライブラリーミュージック音源の利用促進を図っており、本サイトにおいても、ユーザーは求める音源を見つけやすくなり利便性が向上します。
ライブラリーミュージック音源とは
テレビやラジオ、映画や動画コンテンツ、スポーツやバラエティーシーン、広告映像などのBGMとして映像を演出するための一般では市販されていないプロユースの音源。海外では、プロダクションミュージックとして広く使用されています。
SONY MUSIC PUBLISHING LIBRARY MUSICサイトとは
本サイトでは以下の国内・海外のライブラリーミュージック音源を取り揃えており、これらの音源は「Deep12」によって使用シーンに合わせた楽曲を容易に検索することができます。
所蔵国内ライブラリー
「Chassay Production Music」
国内外で活躍する卓越した作家陣による、オーケストラ・ライブ録音を用いたハイクオリティーな音源を制作。
所蔵海外ライブラリー
「KPM」
世界中の放送番組、映画、CM等で幅広く使用され、世界最大級のライブラリーカタログと言われ、数多くのレーベルを擁している。
「EXTREME」
クインシー・ジョーンズ、ハンス・ジマー、ロンドン・ロイヤル・フィルハーモニー、スヌープ・ドックなど有名アーティスト・作家がプロデュースした音源や、ハリウッド映画音楽から直結した音源を持つ高クオリティーなカタログ。
「Q-Factory」
映画のトレーラー等に使用され、海外で高い評価を得ている作家ロバート・エトールが主宰する卓越性の高いレーベル。
「Deep12」とは
「Deep12」はソニーグループ株式会社と株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)の共同研究に基づき、ソニーCSLの「Deep12」チームが研究開発している音楽解析AIです。「Deep12」には主に、①入力された音源を解析し、イントロやサビなどその音楽的な構造や、ビート位置、BPM、調号、コード進行などの音楽情報を提示する「音楽解析機能」(Deep12MIR)と、②入力された音源を解析し、音源カタログ内の似た音源を指定したフレーズ単位で探すことができる「音源検索機能」(Deep12AGCT)の2つの機能があります。SONY MUSIC PUBLISHING LIBRARY MUSICサイトでは両方の機能をご利用いただけます。
「Deep12」チームでは赤間健人とナターリア・ポリュリャーフが研究を主導し、岸治彦が開発、松阪郁子が推進を行なっています。
- ※「Deep12」はソニーコンピュータサイエンス研究所の商標です。